今回は大学生の若い力に活躍をしてもらった挑戦についてのご紹介です。
安平町と北海道大学”縁”のご縁
安平町はYOSAKOIソーランチーム「北海道大学”縁”」と長いご縁があります。旧追分町時代から25年近く町の夏祭りにYOSAKOIチームとしての演舞のみならず、設営から会場の盛り上げまで深く関わっていました。かくいう筆者の私も学生時代は上記チームに所属し、お祭りを盛り上げたひとりでありました。
直近では胆振東部地震のボランティアスタッフや、安平町の子ども達との交流など関わり方が広がっておりました。その様な中で、より安平町と北大”縁”の関係性を深めることが出来ないかと模索をしておりました。
ANA総研「アグリ・スマートシティ」構想の可能性
今年の7月に㈱ANA総合研究所が推進をする「アグリ・スマートシティ」(以下:ASC)の実証実験を安平町で実施をしました。(※詳しくはこちらの記事をご覧ください。)
その中では、「首都圏からの社会人を一次産業の働き手として活用する」という観点がありました。この要素を活用することが出来ないかと考え、これまでのご縁のある北大”縁”に協力を得た新たな取り組みを企画しました。
北大”縁”秋のお手伝い~企画~
7月のANA総研ASCが終了した後、今回のイベントを検討し始めました。検討をする中では、関係者にそれぞれどんなメリットがあるのか、実現可能な仕組みかどうか。などを中心に検討をしました。それらを簡単に整理をすると
〇安平町側のメリット(農家の方々のメリット)
- 収穫期の繁忙期にスポット的なお手伝いをしてもらえる
- 素人であっても、単純作業は人員数(活動量)でお役に立つ業務はある
〇北大生のメリット
- サークル活動としての地域交流・宣伝活動
※サークルの活動趣旨が「まわりを巻き込みゴキゲンな流れをつくる」であり、
様々な人との関わることがサークルの中心活動である。 - サークル活動を応援いただく人を増やす
※安平町のお祭りや、札幌での大きなイベントで応援してくれる方々を増やす
サークル活動の援助をいただく
〇実現可能性
- 移動:町バスなどを活用(移動費の軽減)
- 食事:町内の飲食店にお弁当依頼
BBQの実施(交流と調理などの負担軽減) - 宿泊:町の合宿施設の活用
上記の様にまとめましたが、今回の企画は双方のメリットがあり実施をする際にもコストを抑えた開催をすることが出来ることが予測されました。
また今回の取り組みでは継続性を考えこれまでの属人的な運営、集客ではなく、組織的な活動を行いました。具体的には、安平町商工観光課への協力依頼、安平町の道の駅にある農家の直売所 生産者協議会を通じた募集案内の通知を行いました。私自身、協議会の農家さんのお手伝いを行い、企画の相談や協力体制の構築などを行ったことでスムーズに進めることが出来ました。
北大”縁”秋のお手伝い~実施~
実際に準備が整い、当日を迎えました。実際にお手伝い依頼をいただいた農家さんは2軒、学生は合計11名が土曜日曜の2日間農作業に参加することになりました。
〇今回お手伝い内容
- かぼちゃの出荷のお手伝い
- かぼちゃの収穫
- かぼちゃの選別
- ごぼうの収穫
- サツマイモの収穫
- ビニールハウスの片付け
上記の様に沢山の内容をお手伝いいただきました。
実際にお手伝いを行ってみた結果、様々な成果を得ることが出来ました。
参加農家さんからは最近は人手が足りなく、祖父母など身内での協力体制をつくっていました。そのような中で、若い大学生たちの活躍は非常に助かったというお話をいただきました。
北大”縁”秋のお手伝い~交流~
1日目の農作業活動終了後、夜ご飯は農家の方々、地域の方々とのBBQを実施いたしました。今回のBBQでは農作業をお手伝いしている農家の方々のお野菜をいただきました。
総勢20名強でBBQは実施することが出来ました。町民と学生は丁度半々程度ということもあり、それぞれが沢山の話をしており時間が足りないと感じるほど非常に盛り上がった会となりました。また意外と町民同士でも初めましてや、お久しぶりの方々もいらっしゃって地域の交流の場としても有意義な場所となりました。
まとめ
今回の学生の農作業お手伝いについてまとめていきたいと思います。
〇実施をしたメリット/よかった点
- 単純作業や、力作業において活力のある大学生は非常に重宝される
- 食事や休憩時間においても、若い人との交流は地域の方々においても楽しい機会となる。
- サークルなど学生組織を活動母体とすると、広報活動としても有効である
〇実施をした振り返り/改善点
- 実施のタイミング(農家の繁忙期、学生の閑散期)のすり合わせ
※今回は少し時期のずれた10月の実施となった - お金の問題
※移動や宿泊、食事などどうしてもお金がかかってしまう点はある。
誰の負担、どう解決するなどは時々によって考える必要がある - モチベーション
※今回は町に縁のある学生たちだったので非常に活気のある作業になった。
⇒規模を拡大したとき、全員がそうなるのか。遊び感覚、バイト感覚など
様々な人の集約が課題となり得る。
といったことなどが想定されますが、今回の挑戦自体は非常にプラスになることが多かった取り組みでありました。地域の活性化において次の世代(若い世代)が町に住みたくなる、関わりたくなることが永続する地域を作るうえで重要な観点といえます。
その意味で町の人との交流(ヒトとの思い出)、農作業お手伝い(コトの思い出)が出来たことは今後の活動に活かしていきたい思います。
今日はここまで!ぜひ次回もお楽しみに